スポーツ飲料に含まれている乳酸カルシウム、実は疲労の原因ではありません。
激しい運動をすると体内に乳酸が溜まり、疲労の原因になると聞く事がありますが、実は乳酸は重要なエネルギー源として溜まることなく、すみやかに利用されています。乳酸は毎日体内で体重60kgの人だと約120g作られ、エネルギー成分として心臓や筋肉で利用されています。
運動中に上昇した血液中の乳酸も、エネルギーとして利用されて1時間弱で通常の濃度に戻ります。病院で点滴をするとお世話になる輸液にも乳酸イオンが含まれています。乳酸イオンは、手術後や病気で体が弱ったり、疲れた時でも体内で効率よくエネルギーとして利用されるため、輸液にも含まれているのです。
参考文献:乳酸を活かしたスポーツトレーニング(八田 秀雄; 講談社 2004)